同性婚が認められるのは女性差別社会が理由なのか?2021/03/18 19:34:11

 “同性同士の婚姻を認めないのは違憲”という判決が、札幌地裁で出た。
 憲法24条の「両性の合意」を2つの性だとして、そちらは違憲とせず、憲法14条の「すべて国民は、法の下に平等」に対して違憲と判断した裁判所は正しい。
 憲法24条に対して違憲判断が出ることはないだろうから、そこだけは、憲法改正に向けて動くしかないだろうね。

 それにしても、同性婚を地裁レベルでここまですんなり認めるのに、たかだか「今までの姓を名乗りたい」だけの夫婦別姓が、最高裁までいっても違憲と認めらないのはなぜなんだろう?
 同性婚は、宗教によっては「絶対に認められない!」という国も多く、、世界でもまだ28カ国くらいでしか認められていないのに、同姓強制の国は日本だけ、とまで言われているのに、宗教の縛りも何にもない夫婦別姓が、なぜ認められないのだろう?
 古くから妻以外の女性との家庭を“内縁関係”として扱っていたものが変化を遂げ、唯一の相手同士の”事実婚”が増えてきても、住民票に“未届の妻”とか“未届の夫”という関係まで載るようになってきても、そこで終わり。
 なのに、同性婚については、市区町村単位で、同性パートナーシップ制度がどんどん制定され始めている不思議。
 この制度は、“未届の妻/夫”より、生活上のメリットは少ないらしいけど、夫婦別姓が放置されている状態に比べれば格段の扱いだ。

 それがなぜか、不思議でならないのだけど、恐らくそれは、夫婦別姓が“女性の問題”と捉えられているからなんだろう。
 もちろん、男性でも同じ悩みを抱えている人がいるのも事実だし、同性婚を望む人の中には“女性同士”もいる。
 でもやはり、夫婦別姓を望む多くが女性なのに比べ、同性婚を望む声に、女性を感じることが少ないからとしか思えない。

 日本のLGBTが許容されるのは、女性差別の根が深いからだと思うと、“多様な社会”が嬉しくあっても、なんとなく遠くに感じて仕方がない。