誰も反省の心のかけらも見せないのか。2006/08/06 20:26:21

 「天皇の心」が公表されたおかげで、いわゆるA級戦犯の分祀の話がまたまた盛り上がりをみせているけれど、この問題で見えてくるのは、いつもながらに、彼らがことごとく、反省の心をかけらも見せず、他人のせいばかりにして、自分たちが守られることを前提とした他人の愛国心を強要する厚顔無恥の代表なんだろうな、ということのような気がする。

 「東京裁判は認められない」と政治屋どもまでが繰り返すけれど、日本は自ら、それを受け入れることを約して、世界の仲間へ復帰したということを、なぜ誰も指摘しないのだろう。
 その時、交換条件(?)として、日本に侵された国々は賠償を求めないと約してくれたからこそ、いまだに、他国の人が訴える「日本の戦争責任」をああも無下に拒絶できるのに、なぜそれに気付かない振りをするのだろう。

 「彼は良き夫であり、父だった(から、責められるにはあたらない)」などと、A級戦犯の関係者は言い募る。
 だが、それはナチスの関係者だって言っていること。
 確かに、ドイツのように、国民が自ら彼らを裁けなかったことも、問題だったかもしれない。
 だったら、どうできたというのだろう? どうもできないから、東京裁判を受け入れたのでしょう?
 どうしても受け入れられないのであれば、その時に闘うべきだろう。今頃ぐちぐち言うのは卑怯だよ。
 そもそも、他人が死ぬのを当然として、自分たちは後ろで「お国(おれたち)のために死ね」などと声高に叫ぶだけで、保身しか考えなかった者どもの関係者なんだから、卑怯でも仕方ないのかも知れない。

 それにしても、1遺族でもいいから、事実を事実として受入れ、戦争を憎み、戦争を繰り返さないという意思をもって立ち上がる人がいなかったのかね?
 分祀はしても良いとする遺族はいるらしいけれど、戦争に対する責任については、正面から向き合おうとする人が一人としていないようにしか見えない。
 そんな子孫しか残せない彼らだったからこそ、A級戦犯になるべく罪を犯してしまったのだろうか。悲しいことだね。