日々の投げ入れ箱

　仕事が忙しくて、家のことをする時間がない時、おヨメさんがほしいと思う。
　家事だけの問題であれば、家政フを雇えばいい、ということもあるけれど、家政フにしても、家事サービスにしても、お金もかかるし、気も遣う。
　それなら、おヨメさんがほしいなぁと思う。

　姓は「愛情の証」とかいって自ら変えてくれるし、うまくいけば、私の親の面倒もみてもらえる。
　掃除も洗濯も買い物も平日の昼間にやってもらえるし、家に帰ればご飯も用意されている。
　となれば、土日はのんびり自分の時間に使えるし、気が乗ればセックスだって“タダ”でできる。
　私の場合、残念ながら自分で産まなきゃいけないけど、それ以外の育児はやってもらえる。
　私は家に帰って、子供をお風呂にいれるとか、休日は遊んであげるとか、その日だけは家族のために料理してあげるとか、家事に“協力”してあげればよい。それだけで「えらいねぇ」と他人に褒めてもらえる。
　「家のことをきちんとしていれば、働きに出てもいいよ」と、仕事をすることを許可してあげれば、第三号被保険者の範囲で仕事をしてくれて、家の年収が130万そのまま増えるし、おヨメさんの年金保険料はうちとは無関係な人が払ってくれて、年金自体は丸取り。
　唯一気をつけなきゃいけないのは、離婚を言い出さない程度に大切にすること。そうでないと、自分が大事に支払っていた厚生年金分を半分横取りされてしまう。

　「（全く家のことはせず、“働かせてやってる”という意識で、仕事してるか、遊んでるかは関係なく）夜遅く帰って、子供の寝顔を見るのが幸せを感じるのが夢」なんてほざいた奴がいたけれど、最近その気持ちがわかるような気がするんだよね。